灰羽連盟
2002年 全13話


評価 80点

作品解説

 灰羽連盟 Blu-ray BOX 〈期間限定生産〉
ジェネオン・ユニバーサル (2010-07-22)
売り上げランキング: 126

繭から一人の少女が生まれ落ちます。彼女は眠っているときに空から落下する夢を見ていたため、ラッカと名付けられました。以前の記憶が無く、自分が何者であるか分からない彼女は、同じ「灰羽」の仲間達と共に新たな生活を始めます。


「灰羽」と呼ばれる、羽の生えた不思議な種族の物語。この作品はほんと、独特の世界観を持っていますね。
人と灰羽が共存する街…そこは、周りを大きな壁に囲まれた場所で、彼らが外へ出ることは出来ません。壁の外へと行き来できるのは、トーガと呼ばれる交易人と空を飛べるカラスだけ…。このカラスですが、灰羽に対して何かの役割を持った意味深な存在として度々作中に登場していました。
そして、街と外の世界を隔てる「壁」ですが、これがもたらす意味こそ「灰羽」の本質に繋がるものだと思います。壁は、灰羽達を良くないものの全てから…あるいは、知るべきでない全てから守ってくれているといいます。本来、越えることは許されないこの壁ですが、巣立ちの日を迎えた灰羽は、一人この壁を越えて旅立つことになるのです。
つまり、灰羽とは(ゴニョゴニョ… で、巣立つとは(ムニャムニャ… ということなんですよね(…オイオイ)。
また、その灰羽の中にも「罪憑き」として黒い羽で生まれる者もいます。灰羽の罪…とは一体何なのでしょうか?
これらの解答ですが、作中でそこに辿り着くための幾つかの材料は用意されていますが、詳しくは語られていません。よって色々な見解があります。ですから、一度ぜひ自分の目で見て考察してみると、おもしろいと思いますよ。
なかなか見所があり、感動できる作品でした。ただ、この雰囲気に馴染めない人もいると思うので、見る人を選ぶ作品ですね。
ちなみにこの作品、主人公ラッカの話は途中で終わり、後半はラッカの視点から見たレキの話になります。他のキャラは完全にそっちのけの展開になっていますが、レキ最高!のいいお話になっていますので無問題。



主な登場人物と名言(?)

・ラッカ 「灰羽って…何なんだろう?」
 灰羽達の住むオールドホームに新しく生まれた新生児。とは言っても、ある程度の年齢として生まれてきたため、灰羽達の中でも仕事をしなくてはいけない年長組です。しかし、彼女には「罪」があるようで、徐々にその羽が黒くなっていきます。繭の中で見た夢に何か手掛かりがあるようですが…。

・レキ 「一人になるのは慣れている。この七年間…ずっとその繰り返しだったじゃないか
 ぼんやりと夢に見た小石から「礫」という名前を付けていますが、実際は繭の夢を正確には思い出せていません。それは、彼女が黒い羽に生まれた「罪憑き」だということが原因です。呪われた彼女には皆のように巣立ちの日が訪れません。そのことを知った彼女は、良い灰羽であろうと努力し、自分の罪が許されるときをひたすら待ち続けています。果たして、彼女に救いが訪れる日は来るのでしょうか?

・クウ 「信じていればいつか必ず飛べるよ
 空を飛んでいる夢を見たことから、名前は「空」。年長組の中では最も年下です。そんな彼女ですが、ある日巣立ちの日を迎えることになります。突然の別れにラッカは…。

・カナ 「それは幸せかもしれないけど…かわいそうだ」
 魚のように泳いでいた夢を見たことから、名前は「河魚」。 落ち着きが無く、気ままに振舞っていますが、時計屋での仕事は真剣に取り組んでいるようです。何か、カラスに対して敵対心持ってました。

・ヒカリ 「手伝えることは何でも言って…仲間なんだから」
 夢の中で光が見えたから、名前は「光」。 パン屋で働いており、ラッカの光輪を使ってドーナツ作っちゃいました。

・ネム 「よかった…
 夢の中でも眠っていたため、名前は「眠」。図書館の司書やっています。レキとは古い付き合いで、昔色々とあったようですが、今はいい関係です。



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