ベターマン
1999年 全26話


評価 60点

作品解説


蒼斧蛍汰は、閉鎖されているボトム・ザ・ワールドの事故現場に偶然入り込んでしまう。その中で、巨大メカ・覚醒人1号とそれに乗る幼馴染の火乃紀と遭遇するのだった。


一言で言うなら、取っ付きにくいアニメ。こちらが設定やら背景やらをよく理解出来ていない状態のままで、物語は淡々と進んでいきます。
基本的にこの作品、事が終わってから色んな事実が発覚して、これまでの細かい解説がなされます。故に、事が起こっている最中は今何が起きているのか分からない部分も多く、しかも立て続けの超展開でなかなか話に付いていき難いので、個人的には楽しみ辛かったという印象ですね。
それに、専門用語とか擬似科学設定も多いので、話がやたら難しく思えてしまいます。特に後半の話は難解で、視聴者にも「リミピッドチャンネル」が備わっていないと、詳しいところまで受信しきれませんよ(汗)。ただ漠然と長ったらしい説明を聞いていたら、何だか眠くなってきますしねw
けどまあ、全てを理解しきれないまでも、シナリオはなかなか興味深い部分も感じられました。メインの内容としては生物学の深いところに突っ込んでいき、それぞれ種族の生態とその在り方について言及していきます。ここの部分は、なかなか考えさせられるようなところもありました。共生というテーマを上手く扱っていましたね。
あと、この作品では恐怖や不気味さというのを前面に押し出した演出をしており、そこから生み出される雰囲気などは結構好きでした。これはこの作品ならではの大きな特徴であり、なかなか良かったと思います。話がいまいち分からなくても、この演出だけでもとりあえずは楽しむことが出来るかもしれませんね。蟲の描写とか普通に気持ち悪いのですが、そこがいい味出てましたよw
そして、不気味で真っ先に連想されるのが、さくらによる次回予告…密かにこれが楽しみでした。その詳細は以下にまとめています。


〜おまけ「予告セリフ一覧」〜

さくらによる、予告のこわ〜いセリフ(最後の一文のみ)をまとめてみました。
文章で書いたらそっけないですが、実際に声を聞くとゾクリときますよw


1話 聞こえる、聞こえる、闇の声…あなたのすぐ後ろで
2話 近付いてくる、群がってくる…あなたのハラワタえぐり出す
3話 熱い、熱いよ…あなたの顔が溶けるくらい
4話 さようなら、遅すぎたの、だってもう…あなたの足を掴んでる
5話 ああああああっ…あなたを迎えにやってくる
6話 肉も、骨も、砕いてく…あなたの体を引きちぎる
7話 エキスが体を駆け巡る…あなたを中から蝕むの
8話 ぶくぶくぶくぶく沈んでく…あなたの呼吸が止まるまで
9話 ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃ群がる虫が…あなたの体を這い回る
10話 霧の夜…あなたは何処にも逃げられない
11話 鋭い牙につかまれる…あなたの喉笛掻き毟る
12話 痛い、痛いの、痛いの、痛いの…あなたの素肌を削ぎ剥がす
13話 みんなフォルテに砕かれる…あなたの心も壊れていく
14話 びちょびちょぐちゃぐちゃ忍び寄る…あなたの背中にへばりつく
15話 外してあげて、その鍵を…あなたの髄液溢れ出る
16話 無限に続く夢の中…あなたのまぶた腐敗する
17話 お願い、私に食べられて…あなたを骨までしゃぶらせて
18話 ゆらゆらもぞもぞ出てくるの…あなたの瞳に突き刺さる
19話 後ろの正面、あなたはだあれ…あなたの正面、後ろはだあれ?
20話 パチパチパチパチはじけるの…あなたの遺伝子ねじ切れる
21話 だけど生きたい、心が叫ぶ…あなたの命ももがいてる
22話 大事な大事な貢物…あなたの血肉が奪われる
23話 あああっ、もう止めて…あなたの心音停止する
24話 だあれも希望を守れない…あなたの脳みそ笑い出す
25話 くるよ、くるよ、命が尽きる日…あなたの隣にベターマン



主な登場人物と名言(?)

・ラミア 「彼ら無くして、希望は守れない」
 ベターマンと呼ばれる存在。蛍汰達がピンチになると何処からともなく現れて、謎の果実をかじって化け物に変身して敵と戦ってくれます。見た目(髪の色)は火乃紀とよく似ていますが、何か関係があるのでしょうか…?そして、彼の目的とは…?

・蒼斧 蛍汰(あおの けいた) 「シナップス弾撃!」
 カモメ第二高校に通う普通の(ちょっとスケベな)高校生。デュアルカインドという素質を持ち、ニューロノイド・覚醒人を操ることが出来ます。ただし、ニューロノイドの操作はデュアルカインド2人の力が必要なため、操縦の際は火乃紀とコンビを組んでいます。デュアルカインドの中でも珍しい成長型だそうです。

・彩 火乃紀(さい ひのき) 「私、馬鹿だから…」
 蛍汰の幼馴染。髪の毛の色が、やたらとカラフルなのが印象に残りますね。口癖は「私、馬鹿だから…」です。ことある事に、「馬鹿」を連発する女を可愛いと思うか、それともウザイと思うかは…自由だああっーーー!!

・紗孔羅(さくら) 「痛いことするの?」
 デュアルカインドとリミピッドチャンネルの持ち主。リミピッドチャンネルにより、場に存在する意識を頭の中で感じることが出来、予言めいた発言も行ってました。精神を安定させるため、一日数時間はマニージマシンに座っていなければなりません。一応、萌え要員…のはずなんだけど、予告が怖えーっ!!

・阿嘉松 滋(あかまつ しげる) 「オヤジなりのポリシーってもんがあるんでな」
 有限会社アカマツ工業の社長。自分の趣味的な発明品ばかりを数多く作っていますが、ニューロノイドの開発なんてことも手掛けて、覚醒人1号を完成させました。

・都古 麻御(みやこ あさみ) 「成すべき事を終えてから…今はそれしか言えません」
 アルジャーノンを研究する、特殊研究機関・モーディワープの生体科学者。後手後手には回っていますが、物語の謎部分に迫っていき、その解説をしてくれます。

・八七木 翔(やなぎ しょう) 「何もかも、悪い夢だったんだ…」
 一見、クールなナイスガイに見えるのですが、ケイという弟のことで何かトラウマを背負ってる様子。内心ではずうっとそのことを引きずっていて、かなり精神がヤバげでしたね。よく、自分に何か言い聞かせているようでしたが、実はそれは彼の能力と関係してのことでした。

・紅 楓(くれない かえで) 「私は、翔のことを誰よりも分かっているのよ」
 翔のパートナー。デュアルカインドでエスパーは、数千万人に一人の存在らしいです。嫌な過去があるみたいで、翔(の力)無しでは生きていけない体なんだそうですよw

・尊者ヤクスギ 「その結果がこれだ!」
 密教による秘術、法力を体得した人類最強の存在。2クール目から突然出てきて、怪しげな術を使うこいつは一体何者?って多分皆さん思ったことでしょうね。実はその正体は…

・魔門 麦人(まもん むぎと) 「全てはアカシックレコードの流れのままに」
 株式会社超人同盟の代表取締役。複数のダウジング能力者を使い、自らの体を進化した存在・ブラフマンへと進化させます。



[ランキングへ戻る]

[HOME]


ブログパーツ
inserted by FC2 system