No.17 12RIVENはどうなの? 




 No.2でEver17、No.7でRemeber11というアドベンチャーゲームの紹介をしましたが、今回は同シリーズ最新作である「12RIVEN」について簡単な感想を書いていきたいと思います。

 まず、この作品が面白いのかそうでないのかと言えば、そこらにありふれてるアドベンチャーよりはずっと面白い…けど、infinityシリーズという枠で考えると若干の不満も残る…そんな感じです。

 Ever17は、中だるみもあるけど終盤が神!って感じでした。Remember11は、途中の盛り上げ方は完璧だけどラストが微妙〜って感じでした。
 では、この12RIVENはというと、中盤の出来もラストの出来もそこそこ…って感じなんです。つまり、大きなマイナス点が無い代わりに、それほど大きなプラス点も無いんですよね。そこんところで、シリーズの中ではいまいち感を漂わせているのかもしれません。

 けどまあ、相変わらず本編では色々なギミックを働かせていて、視聴者を欺く演出が出来ていたのは良かったです。今回はそうきたか〜と、感心させられる部分もありましたし。
 ただ、私個人としてはそこまで大きな衝撃を受けることはなかったんですよね。途中で気付いちゃった謎が幾つかあるので、そこが残念でした。やっぱ、このシリーズの最大の魅力は、終盤で今まで分からなかった謎が怒涛の如く解き明かされていく快感でしょうからw
 それに、一部のトリックに新鮮味が無い気もしました。おそらく、Ever17をやった人ならばそう感じるのではないでしょうかね。

 それで物語ですが、少し難しい部分があったかもしれません。まず、世界観を構築する設定・論理に分かりづらいところがあります。いや…分かりづらいというよりは、具体的なイメージがし難いって感じかな。一応の筋は通していて、言ってることの理屈も分かるんだけど、だからといってそんな突拍子の無い現象をそう易々と納得は出来ない…みたいな。
 まあ、無茶な設定の下でごり押しするのは、このシリーズの十八番みたいなもんなので、あまり細かいところに突っ込んでも仕方ないのかもしれません。そこはさらっと流しておきましょう。

 とりあえず、今回も主人公は二人いて、それぞれの視点でプレイをすることになります。「第弐エクリプス計画」というものを防ぐため、事件の謎に迫っていく鳴海視点と、謎の世界に飛ばされてしまった錬丸視点で物語は繰り広げられていきました。
 ファーストプレイ時は、二つの視点の話がそれぞれ独立して進んでいってるように見え、案外両者の絡みは薄いなあ…と思いましたが、解答編(第三ルート)ではしっかり繋がり部分を明らかにしてくれました。

 ちなみに、今回一番気になったところは、CGのクオリティです。結構手抜きを感じられる部分もあって、あまり上等だとは言えません。まあ、元々の製作会社であるKIDも倒産してしまったし、あまりクオリティの面でごちゃごちゃ言うのも野暮なのかもしれませんね。発売してくれただけでも御の字ですからw

 あと、今回のエピソード自体はキチンとまとめているのですが、物語としては”戦いはこれからだ!”的なラストで締めているのがちょっと気になりました。
 このシリーズ、いつも黒幕(裏に潜む巨大な組織)のことは結構うやむやにされていますが、今回は特に酷い。どうせ、この続編なんて作られることはないでしょうに、敢えて伏線を残しておき、まだ終わっていないというのを強調することに何か意味はあったのでしょうか?






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