うしおととら
2015年 全26話(第1期)
2016年 全13話(第2期)


評価 65点

作品解説

 うしおととら 第1巻 [Blu-ray]
徳間ジャパンコミュニケーションズ (2015-09-30)
売り上げランキング: 56,857

中学生の少年・蒼月潮は、自宅の寺の蔵で一本の槍に縫いとめられていた妖怪と出会う。とらと名付けられたその妖怪と共に、潮は様々な妖怪達と戦うことになるのだった。



まず思ったのが、何で今更?

原作は90年代にヒットした少年漫画なんですが、このタイミングでアニメ化したのはどうしてなんだろう?
そして、今アニメ化したことによって、せっかくの素晴らしい作品が名作になり損ねたという印象です。

昨今のアニメは昔と違って、長期間に渡って放送されるものが少ないです。
作品を長く続けるということは、それだけで色々なリスクを抱えるので、1年もの…もしくはそれ以上の長期作品というのは極端に減り、2000年代以降は1クールないしは2クールの作品ばかりになりました。

その中で、この作品は3クールという尺をもらっていますが、正直全然足りていません。だって、原作は30巻以上ありますからね。
一体、誰がこの尺でこの内容をやりきろうなんて馬鹿げたことを言い出したのでしょうか…(汗)

まあ、その弊害というか、当然各エピソードはかなり圧縮されたダイジェスト展開であり、かつ原作から省略されたエピソードも色々あります。そのせいで、話の展開が繋がらないところすらあるほどでした(←これは酷い)
では、4クールあればよかったのか?…いえいえ、それでも全然足りません。せめて2年はやってほしかったです

あと、主人公のうしお…今のご時勢では、彼みたいなバカ正直で青臭い熱血漢は受け入れにくいかな?今の流行はもっと斜に構えてて中二病っぽいやつだと思うので、最近の若者が好きなタイプではないように思います。
感情移入もしにくいと思うので、そういう意味でも今やるのはあまり適切ではなかったかと。

ただ、この作品、後半になればなるほど良くなっていきました。
2期の最終決戦はこれまでの超テンポから一転して、割としっかり描かれているのですが…面白かった!じっくりやれば、ほんとはこれくらい面白いんだぞというところを見せ付けてくれました。

あと、この作品の素晴らしい点はラスボス・白面の者。
こいつが醸し出す禍々しさと絶望感が最高でした。もうこれぞラスボスの真骨頂。圧倒的な存在感と見るものに恐怖を刻み込むあの「目」。いや〜よかった。ラスボスというのはこうあってほしいものです。この点だけは非情に満足でした。

ということで、2期だけなら良い点付けてもいいくらいなんですが、1期ありきの作品なので、全て踏まえるとこれくらいの点数が妥当かなと思います。
ほんとこの作品は、90年代に2年くらいの長期アニメでやってほしかったですわ…。

ちなみに、藤田さんの作品だと、個人的には「からくりサーカス」とかも好きなんですが…こんな作り方されるくらいなら、永遠にアニメ化されなくていいやwww


[ランキングへ戻る]

[HOME]

ブログパーツ
inserted by FC2 system