あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
2011年　全11話

評価　85点

	作品解説
	あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray] posted with amazlet at 11.06.30 アニプレックス (2011-06-29) 売り上げランキング: 2 Amazon.co.jp で詳細を見る 高校受験に失敗し、引きこもり気味の生活を送っていた宿海仁太。そんな彼の元にある日、死んだはずのめんまが現れ、彼女から「お願いを叶えて欲しい」と頼まれる。 1話から名作オーラをガンガンに醸し出し、期待度という点では2011年春のNo.1でした。そして、最後まで期待を大きく裏切ることなく丁寧に…感動的に描き切りましたね。まあ、結末に意外性が無かったのは少しだけ残念でしたが、これはこれでアリかな？とも思います。とりあえず、私はこういう青春ものには極端に弱いから、個人的には満足のいく出来でした。 まず、設定面だけでもうヤバイ。昔、仲良かった男女のグループが、メンバーの一人の少女（めんま）の死をきっかけに疎遠となるものの、彼女の幽霊が現れたことで再び集まり始める…。彼らは皆、めんまの死により何らかのトラウマを抱えていたのですが、彼女の“お願い事”を叶えて成仏させようとすることで、子供の頃に止まっていた時間が動き始めます。 めんまのことが見えるのは主人公のじんたんだけであり、直接の交流は彼がメインとなります。その中でじんたんは、昔は言えなかっためんまに対する本当の想いを口にし、失われたものを取り戻していくのでした。しかし、幽霊なんて存在がいつまでも許されるわけはありません。最初から「別れ」というものが予測されたシナリオ展開であり、ラストでの涙腺崩壊の予兆がずっと感じられていました。 さらに、この作品はEDへの入り方が毎回素晴らしい。1話で絶妙のタイミングで「secret base」がかかった時には、やられた…これは反則だ！と思いましたね。私と同じ世代の人（このタイトルの曲に聞き覚えのある人）ならこの想いに同意してくれることでしょう。 また、この作品には感動だけでなく笑いをあります。なんつーか…一人、とんでもないネタキャラが潜んでいるんですよね。そいつのせいで、中盤辺り作品の方向性を見誤るほどのｗ まあ、途中いい男なところもしばしば見せてくれて軌道修正はするので、完全に道を踏み外してしまうほどではあるませんでしたけど…。しかし、あんな奴に惚れる子は大変だぞｗ では、最後に一つだけこの作品に対してリクエストを言うなら、もう少しエピローグをしっかりやってほしかった。終盤、各メンバーの感情が爆発していましたが、それにケリを付けて各個人が成長しているところを1話分くらいは使って見せてほしかった。あと、さらに欲を言うなら、「生まれ変わっためんまが超平和バスターズと再会するのを見たかった←ネタバレ注意」ですね。この手の物語だと、少々ご都合的にでも皆幸せエンドにしてくれた方が個人的には好きかもしれません。

	主な登場人物と名言（？）
	・宿海 仁太（じんたん）　「めんまに謝れる明日が欲しかった」 　超平和バスターズのリーダーとして、昔は運動も勉強もできる皆の憧れの存在でしたが、いまや引きこもりの不登校児。高校受験を失敗しランクの低い滑り止めの高校に行くことがそのきっかけになっていますが、根っこのところにはやはりめんまの死というものが大きく圧し掛かっています。まあ、好きだった女の子があんなことになれば、思春期の少年には強いトラウマが残るわな。そんな彼の下に、夏の獣ことめんまの幽霊が現れて… ・本間 芽衣子（めんま）　「もうーいいーよぉ…」 　故人。生前は超平和バスターズのマスコット的存在であり人気者だったため、その死はメンバーそれぞれに心の傷を与えることになります。しかし、何年も経った後にお願い事を叶えて欲しいとじんたんの前に幽霊として現れます。ただし、本人にもその内容は分かっていない様子…彼女のお願い事とは一体何なのでしょうか？ ・安城 鳴子（あなる）　「みっともないのは、あたしだ」 　見た目はビッチ、中身は乙女、その名は巨乳処女あなる…ほんと酷い紹介文ですみませんｗ 初めはビッチ臭のする今時ギャルかと思っていましたが、実際のところはじんたん好き好き〜のツンデレですよ。よく髪型を変えてますが、彼女の場合デフォルトの髪型が一番可愛くないと思ったのは私だけ？ポニテとか超かわいいんですけど。それにしても、子供って怖いですね…無知ゆえに、こんな恐ろしいあだ名を付けるなんてｗ ・松雪 集（ゆきあつ）　「俺達は取り残されちまってるんだ」 　一見するとイケメン、勉強も出来て女の子からはモテモテ、しかしてその実体は…！？おそろしすぎて、私にはこれ以上語ることができません。ゆきあつさん一番の勇姿は4、5話で見られます。ス・スネ毛があぁっっ！！この事件以降、ちょくちょく奇行（笑）に走る姿を見かけることにｗ ・鶴見 知利子（つるこ）　「偽りの平和をバスターするの」 　クールで理知的なメガネっ子。ゆきあつとはいつもセット扱いで、あなるからは“ゆきあつるこ”という名誉な（？）呼び方もされてました。ゆきあつに対しては色々と思うことがあるようで、いつも彼の動向には気を配っている様子。ちなみに、公式設定の身長が170ｃｍとか…ゆきあつが181ｃｍなんで、このコンビデカすぎだろ。 ・久川 鉄道（ぽっぽ）　「結構変わったぜ？」 　昔は皆の弟分のみそっかすでしたが、今はデカイ！さらに、高校行かずに世界中を放浪とやってることもデカイ！かつてのリーダーじんたんは今やヒッキーなので、超平和バスターズ再集結の際にはその行動力を発揮して、仲間達に声をかける等じんたんの後押しを行っていました。